詞：小山卓治　曲：小山卓治

あの日あの子は傘の中で
つぼみのようにはにかんだ
ためらいながら俺に追いついて
笑顔は急に深くなった

まぶしげにまたたきあの子は
俺の影の中に入った
何も言わないまま
俺はそれを「Yes」と受け止めた

痛いよ　痛いよ

その日あの子は振り返って
花が咲いたように笑った
美しいリボンでしばりつけよう
束縛のキスでしばりつけよう

夜明けにあの子にこう言った
お互いに名前をつけ合おうよ
俺はあの子に“Prima”と名づけた
あの子は俺を“Nior”と呼んだ

熱いよ　熱いよ

昨夜あの子はうつむいて
花びらが散るように泣いた
コットンのパフスリーブから
リトルブラックドレス

ずっとずっと遠くまで
誰も知らないところまで
俺と一緒に行かないかい
そうしないと分かっていて聞いた

恐いよ　恐いよ

闇のしずくを身にまとい
お互いにくるまり眠った
俺はゆっくりあきらめた
最後にあの子は俺を選ばない

あの子は口を強く結び
俺の胸に手のひらを置いた
それ以上近づけないため
俺はそれが「No」だと知った

嫌だよ　嫌だよ