手首
詞:小山卓治 曲:小山卓治
君は急におしゃべりをやめた
ナイフを置いて唇を噛んだ
窓の外 見おろすイルミネーション
満ち潮のヘッドライト 引き潮のテールランプ
俺はグラスを手に取ってまた置く
音もたてず皿を引くウェイトレス
2人はひとりぼっちとひとりぼっち
たっぷりの皮肉で君を愛撫する
後悔も知らない君の白い手首
横顔の憂いを確かめる
いつものジョークでいつもの仲直り
ちょっとホッとしてそっと嫉妬して
しなやかな指 フォークを回す
真っ赤なパスタが唇を濡らす
「俺をからかってるんだろう?」
私それほど悪い子じゃないのよ
君は強い女だとは言わないで
こんなに憎むのは愛してるせいね
「愛してる」「愛してる?」「愛してる」
「友達に変な子がいてね」
そんな君のおしゃべりを眺めてる
「そうだね」「ほんとに?」「多分ね」
「一緒になろう」と俺が言う
君はミルフィーユをほおばって答えた
「やめとく」 |