2011年7月〜12月

dear #126
 9月の怒濤のライヴシリーズが終わり、気がつくと季節は秋。一番好きな季節だ。

 先月23日に米子でやったライヴは、僕にとって刺激に満ち溢れたものになった。
 地元のバンドマンが集結して僕の歌をリハーサルし、その音源を毎回送ってもらって、僕からアレンジのリクエストを送る。その作業を半年近くやり続け、ライヴ前日、米子に行って初めて彼らと会った。
 ずっとその音を聴いてきたから、初めて会った気がしなかった。その夜はリハーサルの後、旧知の仲のように酒を酌み交わした。
 ライヴ当日は午前中からライヴハウスに入り、細かい修正をし、本番にのぞんだ。こんな経験は初めてだ。
 そして本編のラストの曲では、信じられない展開に……。それは今週末のUstreamで楽しんでね。

 つい最近、新潟に住む17歳の青年が、〈ONE - Oyama Takuji Network Eyes〉に参加してくれた。お父さんの影響で僕の歌に出会ったということだ。先日のライヴに来てくれて、少し話すことができた。
 世代を越えて歌が届くことって、本当に嬉しい。
 さらに、彼にもらったお父さんからの手紙に「新潟でのライヴを企画します」とあり、年内には実現しそうな気配だ。
 最近そうやって、ファンの人が企画して、なかなか行けなかった街でライヴが実現することがとても多い。三重県の桑名、秋田、埼玉県の入間、石川県の加賀、福井県の武生など。
 ライヴの企画なんてやったことがないという人たちでも、熱意があるから、僕もスタッフも具体的に動き、手伝うことができた。
 そして会場には、たくさんの「初めまして」のお客さんが来てくれた。

 今月、これから控えているライヴもそうだ。東京の江古田のライヴは、主催する人から熱いメールをもらい、出演が決まった。
 今まで1度も行ったことのない沖縄では、3日間歌うことになった。地元の人たちがライヴ実現に向けて精力的に動いてくれている。驚きの展開だ。
 彼らの熱意に応えるために、全力で歌う。

10/4
love,

卓治


dear #127
 沖縄 3 Daysのきっかけを作ったくれたのは、石垣島在住で、昔から僕の歌を聴いてくれてる人からの1本のメールだった。8月、〈小山卓治News〉への返信という形でメールは届いた。
 石垣島? 沖縄でさえ1度も行ったことがないのに、だいじょうぶかな?
 スタッフと彼のメールのやり取りが続き、計画は具体的になっていき、石垣島で2日、那覇で1日というスケジュールが決まった。それでも僕は半信半疑だった。本当にお客さんは来てくれるのかな? 歌は伝わるのかな?

 羽田から3時間、空港の到着ロビーで、「おーりとーり 小山卓治様」の文字を見つけた。メールをくれた馬返君と、西表島在住の井上君だった。3日間、2人には本当にお世話になった。

 初日の“たかしの店”は、いわゆる居酒屋。地元の人たちが泡盛片手に「なんくるないさ〜」って飲んでる感じ。グダグダになっちゃったらどうしよう。
 その危惧は、ライヴが始まった瞬間に消えた。小さな店だけど満員のお客さん。僕の歌を初めて聴く人も大勢いたが、アップテンポは手拍子で、静かな歌はじっくりと聴いてくれた。
ライヴ後は、お客さんと一緒に泡盛で打ち上げ。

 2日目は昼から観光。川平湾でグラスボートに乗ったり、アイス食べたり、展望台で刻々と色を変えていく美しすぎる海に見とれたり。
 “すけあくろ”はライヴハウス。この日は自信を持ってセットリストを組んだ。
 歌よ、届け。1人1人の心に。
 願いはかなった。
 そしてまたお客さんと泡盛。

 飛行機で小1時間で那覇。国際通りでは、ちょうど首里城祭りをやってた。
 その日のライヴは、何を勘違いされたのか、100人は入るホール。いっぱいになることはなかったが、大きな空間に歌を響かせることができた。
 そしてやっぱり泡盛で乾杯。

 1本1本のライヴが、着実に次につながるライヴになった。僕を呼んでくれた2人、手助けをしてくれたお店の人たち、そしてもちろん来てくれた人たちの気持ちがひとつになったから。
 心からの感謝を贈ります。
 また行きます。必ず行きます!

11/4
love,

卓治


dear #128
 ファンの人のサイトに、僕のデビュー30周年への「カウントダウン」を掲載してくれた人がいる。それによると、僕はあと489日で30年を迎えることになるらしい。その数字にちょとプレッシャーも感じるが、励みにもなる。再来年の3月、ぜひみんなで30周年を祝いたいと思ってる。

 先日、前回のアルバム《Circle Game》を一緒に作った高橋研さんと飲みながら、「また一緒に作ろうよ」と話した。どんな形になるかは、これから詰めていくことになる。

 3週間ほど空いたが、来週からまたライヴが始まる。
 京都、高知、土佐清水を一緒に回るのは、毎年恒例の浜田裕介君。

 彼と知り合ったのは、25年くらい前になるかな。学園祭で同じステージに立つことがあり、終演後に彼が「僕のことを憶えていてくださいね。いつかきっとプロのステージで再会しますから」と言ったことは憶えていた。
 それからずいぶんたって、また彼と同じステージに立つことになり、本番前に「僕のこと、憶えてますか?」と聞かれ、憶えていたんだが、彼の横幅が倍くらいになってたんで、一瞬分からなかった。
 2006年に彼のライヴにゲスト出演し、それからは毎年どこかで共演し、2008年からは土佐清水の海癒で毎年やるようになった。
 海癒は彼がよく歌う場所で、初めて行って、その美しさに心を奪われた。真っ白な砂浜、ウルトラマリンブルーの海、手作り感溢れる宿泊施設、まろやかな温泉、おいしい食事。何だか天国みたいに思えた。
 今年もそこで、歌を響かせることができる。
 あ、そうそう、濱田君はダイエットして、かなりシャープになったそうだ。京都で会うのが楽しみだ。

 そして翌週も3日連続のライヴ。
 まずは名古屋クアトロで、バイオリンの磯部舞子こと、ベチコとのライヴ。彼女とはずいぶんツアーを回ってきたが、名古屋では初だ。クアトロのすばらしい音響と照明の中で2人のアンサンブルを聴いてもらえるのが、今から本当に楽しみだ。

 翌日からの大阪と福井は、初の4人編成でのライヴだ。僕とベチコ、ベースの天神タケシ君、ギターのMercyでのユニット。

 3年間のバンドのツアーを終え、新しい〈New Days Tour〉を始める時に考えた。
 1人ずつとゆっくり出会い、音を紡いでいきながら、徐々にバンドサウンドを作り上げていこう。
 ベチコとツアーを回りながら音を固め、天神君を加えてサウンドを重ね、そこにMercyが切り込む。リハーサルスタジオで、新しいサウンドが生まれてきてる。
 次にドラムが入れば、もう立派なバンドサウンドだ。
 それは来年の話になる。

 去年は、歳の数だけライヴをやるというテーマで、53本のライヴを全国でやった。今年も、ほぼ同じくらいのライヴをやることになる。去年はハードだったと記憶してるが、今年はそうでもない。体がツアーに慣れてきたのかな。

 今年も年末まで突っ走るよ。ぜひ会場に遊びに来てね。

11/18
love,

卓治



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